週末の土曜日、時間ができたので友人と釣りに行ってきました。
釣りに行けることが分かったの当日の午前3時ごろ(笑)。
少しだけ寝てから行こうと思っていたんですが、起きたらお昼。。。
慌てて友人に連絡して釣り場へ急ぎました。
向かったのは広い浅場が広がっている所です。
この場所で前回竿を出したのは去年の秋ごろですから、すごく久しぶりに入るポイントです。
今はどういう状況になっているのか、知りたいこともあってここに入りました。
この日の潮は長潮。
潮時表では夜8時ごろに干潮の底を迎えるので、過去のここでの経験から水位を想定し、それにあわせて投入場所を決めようと思っていたんです…。
釣行時の様子を書く前に、この場所の様子と汽水域の攻略について、私なりの考えを書こうと思います。
この場所は広い浅場が広がっており、特筆するようなカカリは何もありません。
潮位によって鯉クンが入ってくる場所が変わるので、潮位の見極めがすごく重要になります。
そのため、何時ぐらいなら何処がちょうど良い潮位になるだろうと考えながら場所を選ばなくてはなりません。
その読みを外してしまうと釣りにならなくなってしまいます。
つまり、この川の攻略には、潮位に合わせた浅場のポイント攻略が大事ということです。
深いところにエサを入れると、海水くさびの影響でアタリが遠くなります…と言うよりも、
深い所ではまずアタリはもらえないと思っていた方が良いと思います。
これは多摩川も鶴見川も同様です。
どちらの川も海抜が低いエリアを流れているためか、淡水そのものは非常にゆっくり流れています。
川の地形に高低差が少ないってことなんでしょう。
しかも淡水の流量も少ないために、海水くさびの影響を強く受け、かなり上流まで水底に海水が這っていきます。
例えば多摩川の場合、
淡水の最下流にある堰で水を汲み上げ、濾過して水道水にしているそうですが、
以前その水が塩辛いと地域住民からクレームがきたらしいです。
これは堰のすぐ下手側にある砂利をすくってしまった影響もあったそうですが、
どれほど海水くさびの影響があるかが分かると思います。
鶴見川も淡水流量は非常に少なく、やはり高低差が少ないのでしょう。
海水くさびの影響を強く受けています。
私の印象では、多摩川よりも鶴見川の方が海水の影響が強いように感じます。
そのため、深いところにステイしている鯉クンを見つけたからと言って、その場所にエサを打ってもその鯉クン
は喰ってくれません。
実は昔、何度もチャレンジして完敗しました(爆)。
そもそも深い場所にいる鯉クンを見つけられたこと自体、水底付近にいるのではなく、浮いている鯉クンを見つけたということですね。
そんな鯉クンを釣るには、
ステイ場所からどんなタイミングで、どんなルートで移動し、どこでエサを食べているのかを予想して、
そこにエサを入れなくては釣り上げることはできません。
ですが、そんなことができるのなら苦労しませんよね(笑)。
鯉クンの動きを全て読み切るなんてこと、普通はできません。。。
また潮の影響を強く受けるため、それまでポイントだった所は、時間経過によってポイントではなくなります。
水が無くなるということだけでなく、深くなってもポイントにならなくなるのです。
要するに、最適なポイントはどんどん移動していくということです。
例えば中流域の場合、ある場所は一時間程ポイントとして最適な水位の場所だったとすると、
河口に近くなればなる程、短い時間、例えば30分程度しかポイントになりえないなど、
短時間で変化していきます。
上流か下流かなど、竿を出している場所にもよりますが、同じポイントで長時間粘る意味は全く無いわけです。
もし同じ場所で長時間粘った末にやっと釣れたとしたら…
それは釣れなかった時間帯は、ポイントではないところを攻めていたということになります。
この点でも私は昔、何度も失敗しています(爆)。
まあ、あくまでも私なりの考えですので、そう思って読んでくださればと思います。
ですがこの川で、特に下流に行くほど、潮位や水位を見極めることがどれほど重要か、
その一端がお分かりいただけるかと思います。
で、釣行の様子に話を戻すと…
以前良く来ていた時に記憶している水位を思い出し、エサを入れようとしたのですが…。
近場に鯉クンの気配が全くありません。
記憶している昔の様子より、近場がすごく浅く感じました。
そこでやや奥に投入したところ、一本上がりました。
その時、ふと周囲を見ると、この付近で一番浅い場所がもう露出しています。
時間はまだ3時頃です。
え~っ!
この時間でここまで引いてしまうの?!ってビックリ。。。
この日の潮位だと、夕方6時ごろにやっとその浅瀬の頭が出る程度だと思っていたのですが、何だか以前と様子が違います。
試しに玉網を水底に立ててみると、玉網の半分ぐらいで底に突き当たってしまいます。
明らかに水位が低すぎです。
友人と顔を見合わせ、この場所に泥が溜まって浅くなったのかってアチコチ見てみましたが、どうも違うようです。
護岸から水底までの高さはそれほど変わっていません。
考えられるのは…
潮時表と実際の潮の動きにズレがあるか…、もしくは工事の影響ですが…
記憶している昔の水位と50~60㎝近く違いますので、とても潮時表とのズレだけとは解釈できない大きさです。
そうすると、工事の影響ってことでしょうか…。
そう言えば…
この場所の対岸でも工事が行われ、下流でもつい先日まで工事が行われていました。
また、やや上流でも工事、他でもと、冬の間にあちこちで工事が行なわれていました。
そして今も対岸では工事が行われています。
そのほとんどの場所で浚渫されていたのです。
とすると…
浚渫でどんどん水底を掘ったため、水の高さが下がったってことしか考えられません。
特にこの場所の少し下流では、地盤沈下のために護岸のテラスが水没することがあったため、それを解消する工事がずっと行われていました。
その付近は相当浅かったのですが、それも全部掘ってしまったのでしょう。
人間の手で環境がここまで変わってしまうって、すごいことだと思いました。。。
そんな話を友人としている間にますます水底は露出し、足元はもう数センチぐらいの水深しかありません。
そこで場所を50mほど移動し、投入ポイントも奥のカケアガリに切り替えました。
今までこの場所で釣りをするのに、オーバースローで投入した、なんてことありませんでした。
いつも送り込みで事足りていたんですよ。
でもなんとかそのポイントで写真と同サイズばかりをなんとか3本追加できました。
また納竿前に良いファイトの鯉クンが喰ってくれましたが、すっぽ抜けしてしまいました…。
ちょっと良さげなサイズだったように思うのですが…。
この場所では当分の間、こんな攻め方をするか、満潮に浅場を攻略するしかないのでしょう。
ちょっと複雑な心境です。
できればオーバースローで投げなくても届く近場で釣りをする方が、ポイント攻略の正確性が増すと思っている私にとってはちょっと残念な気がしています。
今回の釣行は、都市河川の鯉釣りの複雑さを実感した釣行になりました。
都市河川には鯉クンはいっぱいいます。
富栄養なのでアベレージサイズも大きいですが、いっぱいいるからと言っても簡単に釣れる訳ではありません。
しかも、前述したような人的影響がすごく大きく、それによって環境は変化し続けています。
それを知らずに、いつもと同じように竿を出していると期待を裏切られるかもしれません。
都市河川には都市河川なりの難しさがあることを再認識しました。
こんな都市河川の鯉釣りも面白いものですよ。
自然がいっぱいでなくても、鯉クン達は環境の変化に応じて動いており、良いファイトを見せてくれます。
是非トライしてみてください。
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