ヘアリグはフックに負担を掛ける?!
:2013/02/22 :タックル考察
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日本にカープフィッシングが入って来てしばらくなりますが、その象徴とも言えるヘアリグは、鯉釣り師の殆どの人に知られるようになりました。
このヘアリグは、硬い丸い玉であるボイリーをフックに付けなくても針掛りするようにし、ジャミを避け、鯉クンのみを効率的にフックUPさせるため、考えられたものです。
ヘアリグが登場するまでは、フックに直接エサを付けていたので、鯉クンがエサを吸い込むことで、結果的にフックそのものを吸い込ませるかたちになり、それによって針掛りさせていました。
鯉クンは色んな方向や角度、強さでエサ、すなわちエサに付いたフックを吸い込みますので、フックは鯉クンの口の色んなところに掛かっていました。
ところが、ヘアリグを使うようになると、フックではなく、ヘアリグに付いたボイリー等を吸い込むことでフックが引っ張られ、フックは軸を中心に回転して針先が下を向く形になり、その結果、下唇に掛かるのが多くなりました。
この下唇に掛かるのは、ボイリーを使った釣りでは理想的で、リグがしっかりと機能している証拠だと言われています。
ですが…
この下唇にフックUPするのは、実はフックにとってはすごく負担が大きいものです。
何故かというと…
下向きに下唇に掛かっているフックで、鯉クンを上へ上へと引っ張り上げることになるからです。
つまり…
フックのボトムから針先部分で鯉クンの重い引きと重量に耐えながら水面へと引っ張り上げてこなければいけないからです。
これが上唇に、上向きに掛かっているとどうなのかと言うと…
フックのボトム付近で魚の引きと重量を支えながら水面に引っ張り上げてくることになります。
フックの強い部分で支えている訳ですから、フックの強度が存分に発揮される訳です。
ということは…
ヘアリグを使った釣りは、最もフックに負担が大きい釣りだってことが分かります。
ヨーロッパでカープフックとして売られているものは、フックのサイズが小さなものであっても、その線径は比較的太く、しっかりしたものです。
これは、鯉クンが大きく重いからということだけでなく、ヘアリグをセットして使うことが前提になっているからでしょう。
カープフックと呼ばれているフックと同じ大きさで、例えばチヌ針と比べると、フックの号数が小さくなればなるほど、同じ大きさのフックであっても、その線径の太さが違うことがはっきり分かります。
それだけヘアリグを使った釣りが従来と違うってことなのかもしれませんね。
でも、フックって、すごく奥深くって…
単純に、線径を太くすれば良いのかというと、そうではありません。
線径の太いフックは、必然的に重い負荷を掛けないと針がしっかり刺さらないというデメリットもあります。
とすると、一緒に使う錘も重くしないといけません。
また、線径の太いフックは、若干ですが重くなります。
サイズが小さくなっても、重量が重くなると吸い込みにくくなってしまいます。
そのあたりのバランスも取りつつ、線径を考えなくてはいけません。
フックって、奥深いですよね。。。
何気なく釣りに使っているフックって、
あんな小さなものなのに、色んな考えがぎっしりと詰まっています。
今度釣りをされる時、その小さなフックの形や大きさ、線径など、じっくり観察してみてください。
また、家に保管されている色んなフックを比べてみてください。
新たな発見があるかもしれませんよ。。。
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