全てのリールのドラググリスを硬めのsirokumaに統一
:2021/03/31 :タックル考察
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前回までの記事で、鯉釣りに利用するスピニングリールのメンテナンスについて説明してきました。
説明しているうち、私自身がやり残していたことがあったのに気が付きました。
それは全ての実釣用スピニングリールのドラググリスを統一していなかったことです。
どうしてドラググリスを統一しなければと考えたのかというと、TICA ABYSSに使ったドラググリスの調子がすごく良かったからです。
ドラググリスを変えただけでそれほど調子が変わるのかと思われるでしょうが、私には全く別物のように感じました。
もちろんドラグの調子については感覚的なものであり、好みもあるはずです。
鯉とのやり取りの違いもあるはずですし、使っているリールのドラグ特性の違いもあるでしょう。
どなたにもおすすめというわけではありませんが、私がやった鯉釣り用スピニングリールのドラググリスの交換やその理由などについて説明しようと思います。
TICA ABYSSのドラグの不満点
私が実釣用スピニングリールとして使っているTICA ABYSSは多少重いものの、すごく気に入って長く使い続けているリールです。
しかし気に入らなかったのがドラグの滑り出しでした。
これは人によって好みがあるのでしょうが、一時期TICA ABYSSを使っていたことがある友人は、ドラグの滑り出しがすごくスムーズで良いと評していました。
ドラグの滑り出しはもちろんスムーズな方が良いのですが、私にとって、鯉の引きの強さが変化したことを体感できないまま、簡単に滑り出してしまうのは困ってしまうのです。
それは私の場合、ロッドを持っている左手(私は右ハンドルでリールを使っています)の指でスプールを押さえることで、スプールの逆転を制限しています。
そのためドラグは緩めに設定しており、押さえ具合によってドラグを微調整しています。
ドラグがあまり軽く滑り出してしまうと、鯉の引きが強く変化したことが体感しづらくなるばかりか、スプールが逆転しているのが感覚的に分かりにくく、指で押さえるタイミングが分からなくなってしまいます。
もちろんスプールが逆転すると、クリック音がするので分かりますが、引きの強さの変化が分かりにくくなってしまうのです。
私の理想としては、鯉の引きが強くなったことを体感してから、ドラグがスムーズに滑り出して欲しいと思っていました。
粘った末にドラグが滑り出す感覚が欲しかったのです。
TICA ABYSSのドラググリスをsirokumaに交換
そこでTICA ABYSSのドラググリスを、粘りがあると評判のIOSファクトリー製「sirokuma」に変えてみました。
この「sirokuma」は100%化学合成されたドラググリスで、価格は高価ですが、多くのユーザーから高い評価を受けています。
その一方で、特徴が合わない人もいるようですから、良くも悪くも個性的なドラググリスということになります。
ドラググリス交換にあたっては、元々使われていたドラググリスを落とすため、パーツクリーナーを使って徹底的に洗浄し、乾燥させた後にドラグワッシャーに塗布して組み直しました。
実際に使ってみたSirokumaの特徴をひとことで言い表すと、硬いグリスだということです。
初めて実釣では、これまでとは全く違う感触に驚きました。
鯉の引きが強くなった時、一瞬ロッドでその強さを感じた後、ラインが出ていくようになったのです。
だからといって、ラインの出方がギクシャクするのではなく、スムーズに出ていきます。
そのため、指でスプールを押さえるタイミングがすごくつかみやすくなり、やりとりそのものも楽になりました。
ちなみに過去の釣行記「念願の丹沢湖での90UP」で使っていたのも、sirokumaに変えたTICA ABYSSです。
鯉の引きの変化が分かりやすかったため、強烈なファイトだったのにもかかわらず落ち着いて対処できました。
パワーエアロアルブリードCI4にもsirokumaを塗布
私が都市河川で使っているスピニングリールはシマノ パワーエアロアルブリードCI4です。
このリールもドラグの滑り出しは非常にスムーズですが、私にするともう少し粘ってからラインが出ていって欲しいと思っていました。
このリールは、少し前にメンテナンスでシマノ純正のドラググリスを塗り直してあったのですが、どうしてもTICA ABYSS+ sirokumaの使い心地が忘れられず、ドラググリスを交換することにしました。
フェルトワッシャーは再利用
パワーエアロアルブリードCI4のスプールを分解し、フェルトワッシャーを確認したところ、厚みも十分あってまだまだ使えることが分かったので、フェルトワッシャーは再利用することにします。
ドラグパーツにシマノのドラググリスが付着しているので、それを除去するためにパーツクリーナーを吹き付け、その後拭き取りました。
これで以前のグリスとsirokumaが混じり合うことはありません。
sirokumaを均一に塗付して組付け
古いドラググリスを取り除いたフェルトワッシャーに、sirokumaを塗布していきます。
フェルトワッシャーは3枚あるので、それぞれの表と裏の両面に、均一にヘラを使って塗布した後、元通りの順番で組付けて完了です。
個人の好みとタックルの構成にも左右されるかも
パワーエアロアルブリードCI4のドラググリスをsirokumaに入れ替えたことで、全ての実釣用スピニングリールのドラググリスは全てsirokumaに交換済みとなりました。
パワーエアロアルブリードCI4はまだ実釣で使っていませんが、その感触を味わえる日が来るのがすごく楽しみです。
私は一瞬竿先が入ってからドラグが滑っていく感触が気に入っていますが、これは好みがわかれることろかもしれません。
鯉の引きの強さが変化したことも分からないほど、スムーズにドラグが滑っていく方がやり取りしやすい好きな人もいるでしょう。
そんな人には、sirokumaは硬すぎるドラググリスかもしれません。
また使用しているロッドがカープロッドか、もしくは穂先の柔らかい鯉竿や磯竿かによっても、感触が違ってくることも考えられます。
穂先が曲がらずに胴が曲がるカープロッドにはsirokumaのように硬いドラググリスがマッチするかもしれませんが、穂先が柔らかい竿の場合はスムーズにラインが出ていく柔らかいグリスでも、一瞬のタメがあるように感じるかもしれないからです。
もし今使っているスピニングリールのドラグの感触がしっくりこないのであれば、「sirokuma」を使ってみるのもひとつの方法かもしれません。
参考になさってみてください。
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