作る時の考え方
:2011/03/26 :自作ベイト
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では、どのようなボイリーを作るのが効果的なのでしょうか?
自作ゆえの、保存料が入っていない、新鮮であるという、既製品と比較して優位な点があるとしても、どんなものでも良いということでは無いでしょう。
ここから書くことはあくまでも私が今までやってきたことで、自分なりに出した結論というか、まとめた私見です。
なので、もっと効果的なものや効率的なものがあるかもしれません。
ですが、オーソドックスでありながらもずっと使えるものを目指して考えてきた私なりの考えをまとめてみました。
私が自作を始めたときは、既製品を何とか真似して作ろうと思いましたが、現実的にヨーロッパのメーカーが長年掛けて開発してきたボイリーをそう簡単に真似できる訳もなく、本当に何度も試行錯誤を重ねてきました。
材料は個人で購入できるものに限られてくるので、個人では入手が困難なものや、良さそうであってもあまり高価なものは使えません。
それらのことをクリアしながら、これなら良いかもと思って作ってみると、香りは良いものの、柔らかすぎて形にならなかったりしました。
ボイリーである以上、円形ではないにせよ、ある程度の形を留めておかなくてはいけませんし、香りも重要です。。。
それをちゃんとした形にしようとすると、今度はボイルした時に硬くなり過ぎ、おまけに香りが無くなったり、
また、キレイに出来ても、全く釣れなかったり…(笑)。
雑誌やHPなどで紹介されていたレシピも勿論作ってみましたが、正直なところあまり効果的なものは出来ませんでした…。
これは私自身がボイリーの釣り方に慣れていなかったこともあるでしょう…。
自分なりにこれなら釣りに使えるかもって評価ができるようになってきたのは、ある考え方に基づいて作ったものでした。
それは…
①ベースミックスの内容成分を生かす形での香り付けがされている
ベースミックスからも香りが出ているので、その香りを相乗させる香り付けをしていくことで、より効果が期待できると
思っています。
これは言い換えると、付ける香りによって内容成分、もしくはその比率を変えていくべきだと考えています。
②単なる香りのする丸い玉ではなく、鯉クンが食べた時に美味しいと感じるもの
良い香りがするだけで、食べてみて不味いものは、一度は口にするかもしれませんが、何度も食べてもらうことは不可能
だと思っています。
良く知られているバニラエッセンスは、非常に良い香りがします。
しかしながら、舐めてみると分かりますが、ものすごく苦いです。
ですので、香りを付けるには良いのですが、あまり大量に使いすぎると、却ってアタリがもらえなくなります。
例えばベイトに直接振りかけたりすると…これはもうバニラエッセンスの苦味が取れるまではヒットしないと思います。。。
ダンゴエサにフックベイツとしてボイリーをセットし、ボイリー自体を全くフィーディングしない釣法は別ですが、
ボイリーそのものをフィーディングする釣法ではマイナスに働くことも容易に想像できます。
また、美味しいと感じる「味」というのは、材料とする成分が本来持っている「味」と、後から付け加える「味」を含めた結果
ですので、内容成分を生かした味付けを考えていかなくてはいけないと思っています。
それから考えると、あまり濃すぎる味付けは逆効果になる場合もあると考えています。
③鯉クンが継続して食べられる栄養価があるもの
鯉クンが自然の中で好んで食べているものは、「結果的に」少しでも栄養があるものではないかと思っています。
勿論、栄養がほとんど無くても、食べるものがなければ、そうは言っていられないのが現実でしょう。
しかしながら、豊富にエサがある場合は、結果的に少しでも本能が食べろと指示するものは、少しでも栄養価の高いもの
ではないでしょうか。
厳しい自然界の中で生き抜いていくために、本能がそうさせるものだと思っています。
決して今まで見たことが無いものを、栄養があるかどうか判断して食べているとは思っていませんが、継続して食べ続けて
もらわなければ釣りにならないということを考えると、長期的な視点で見た時、栄養価が高いものは、継続して食べ続けて
もらうことが出来るだけでなく、鯉クンへの成長に良い影響を与えるものだと思っています。
これらの条件を満足するものが自作ボイリーの中でも結果が出ていました。
こうやって書くと、見ている方々は、なんだ、当たり前のことじゃないかって思われるかもしれません。
ですが、それはあくまでも既製品を考えた場合であり、今まで言われてきた自作のボイリーでは満たされていなかった部分ではないでしょうか。
自作であったとしても、この条件を満足させていると、明らかに釣果が変わってきますし、事実そうでした。
これはあくまでも私なりの私見ですが、おそらく既製品のボイリーもこの考え方に基づいて作られているのではないかと思っています。
注意点
ですが、これだけではまだ不十分です。
これはあくまでも基本的な考え方の部分です。
つまり最低限必要なところですが、これに付加してもう少し細かく付け加えると以下のような注意点があると思っています。。
■ 作るボイリーの狙いを明確にしていく
喰いつかせる、寄せるための一番のアピールポイントは何かを明確にし、その狙いにマッチした内容成分にすることが大事
だと思っています。
メインとする素材や香りをどう生かしていくかが明確になっていないと、材料の良さをお互いに打ち消すことになってしまいます。
■ ボイリーに含まれる脂肪の水中への溶出を考えること
ベースミックスに含まれる脂肪や、付加する脂分はそのボイリーを使用する時期によっても変えていくべきだと思って
います。
例えば、私は時々、脂分の多いペレットを粉砕してベースミックスに混ぜたりもしていますが、水温の低い時期はその脂分は
固まってしまい、水中に溶出しにくいことを忘れてはいけません。
既製品で、冬でもその味や香りが溶出しやすいと言われている動物系のボイリーがありますが、これらは一個人ではなかなか
真似ができないものだと思っています。
つまり、水温の低い時期に固まってしまう脂分の多い自作ボイリーは夏季限定のものだと割り切って考える方が良いと思って
いるのです。
言い換えると、冬場でも溶出し易い脂分のものを使えるのなら、冬場でも効果的だと言えるのではないでしょうか。
■ スウィーツ系ボイリーといっても、フルーツを混ぜればOKなわけでは無い
もちろん、乾燥フルーツをエサにして釣れる場合もありますが、おそらくそれは、練りエサのダンゴに喰わせとしてフルーツを
付けた場合であって、香りだけに誘われてヒットしてきているのではないかと思っています。
つまり、いくらフルーツの良い香りがしたとしても、味や栄養が不十分だと、ボイリーとしての効果は半減すると思っています。
またフルーツをボイリーに直接混ぜても、香りの溶出はそれほど期待できるものではないとも思っています。
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